スピード違反者は「スピードの出し過ぎです」と警察官に言われると「時間がなくて急いでいた」とほとんどの方は、言い訳を言いながらも素直に違反切符にサインして、罰金を納めていました。当時 スピード違反の取り締まり方法は、道路に2本の針金を貼り、最初の針金を踏むとスイッチが入るように、
昭和50年頃のスピード違反取り締まりは、不正な取り締まりでした。
これが不正な取り締まりであったならどうでしょう?
H県T市内を友人の運転で走行中、対向車がパッシング
(ネズミ捕りかも知れん、気を付けろ! 今何km/h出てる?)
「ずーっと50km/hだ」
(なら大丈夫かな?)
ところが、警察官が飛びだして、停止命令。
(スピード違反の取締りか?)
{そうです、少し速過ぎたようです。運転者さんは免許証と車検証を持って、お車を移動してこちらへ来て下さい}
(道路に針金を貼って計ったのか?)
{そうです}
(では、測定区間はどこですか?)
{あの電柱の辺りからこちらへです。}
(何m計りましたか?)
{それ以上答えられません。運転手さんだけ来てください}
車を安全な位置へ移動中
「今、お前が言ったのはどういう意味だ? オレ、点数がないからサインできねぇ」
当時 スピード違反の取り締まり方法は、道路に2本の針金を貼り、最初の針金を踏むとスイッチが入るように、係がいて、車番を無線で連絡、2本目の針金を踏むとスイッチが切れ、その区間のタイムを速度に換算する、まさに昭和のアナログ方式でした。
通常50m計測しますが、これが50m未満で取り締まりされてるという情報がありました。
取り締まる側からすれば、計測区間で気が付き、スピードを落とされるリスクと検挙率を上げる為、50m以下で計測して、違反速度を水増ししていたようです。
友人に説明して、計測区間がキッチリ50m、巻き尺か何かで、計測させて50mあるのを証明させるまで、認めないように伝授。
そして、詰所に赴き、走行速度が52km/hであったことを伝えられ、違反キップにサインを要求されましたが、自分は50km/hで走っていたので、不正な取り締まりだとサインを拒否
すったもんだの押し問答をしている間に、次から次へと違反者が停車させられて来るので、我々の影響を受けるとマズイので、どんどん後回しに。
友人も免停がかかっているので、警察官の{今日は帰れないぞ、一晩泊っていくか?}と言う脅しにも耐えていました。
私には長老の警察官が
{お友達も強情ですねぇ 不利になるばかりですから あなたから説得してみたらどうですか? 泊っていくのもイヤでしょ?}
(巻き尺で50mあるか 私らの目の前で証明してくれれば済むことでしょう、それって我々の権利と違いますか? 一晩泊っても構いませんが、晩飯はカツ丼?)
{巻き尺はここにはありません。本署にあります}
(では巻き尺を持ってきて下さい、お宅ら忙しければ、私が行ってきます)
{毎回 同じ方法で同じ場所で計測してますから、間違いありません。それに田舎の警察ですから、都会の警察のような 汚いやり方はしません}
でも、長老の警察官もついに諦めた。
私から落とそうしたけど、ムダと確信したのか。
そして、いよいよその時がきた。
{そんなに言うなら、自分達で測れ!!}
正直、こういう展開になるとは予想してなかった。
巻き尺なんて持ってないし・・・
ふと目の前に[金物屋]を発見!
なんて[運]が良いのか
巻き尺は高いし、後のことを考えロープを購入することに決め
(オマケは要らないから、引っ張っても伸びないロープをキッチリ10m下さい)
3回位測って10mのロープを購入
いざ 計測開始!
スイッチ係の警察官も {いろいろ口実を言う人ばかりなのに、そこまでするのは、初めて見た}
我々が計測中は通行車両の邪魔になるので、皆スピードダウン。
自分達で測れと言った以上、警察も文句は言えないみたい。
かくして
10mだから5回当てれば良いわけで、
ところが5回目が3mほどオーバーして飛び出てしまい
念の為、3回やり直しました。
スイッチ係の警察官に(あの~ 47mしかないので計測し直しです。)
その警察官 {・・・・・・}
何度計測しても47mなので、ロープを持って詰所へ
(何度測っても47mなんです、キチンと本署の巻き尺で測りませんか?)
{・・・・・・} 6人ほどの警察官が3分間沈黙。
(どうしますか?)
しばらくして長老が
{あ~、君たち、ここが40km/h規制だから、12km/hオーバーになるけど、50km/h規制なら52km/hで安全運転ですから、今日は帰ってよろしい 気を付けて帰って下さい}
長老の苦し紛れの一言で警察官達もホッとしたのでは?
我々も長時間粘ったので、少々疲れたので、すぐ帰ることにしました。
場所は 福井県敦賀市
当時の警察官もすでに退職、あるいはこの世にはいない人も。
現代だったらネットで拡散されることでしょう。