熱中症予防の水分補給に、糖質とたんぱく質を含む牛乳が理想的と注目されています。真夏日が続き、熱中症予防のための水分補給を工夫している人も多いのではないかと思います。熱中症予防のための暑さに強い体づくりの方法として「やや強めの運動」の後
糖質とタンパク質を摂取することが有効」という研究結果が報告されています。
熱中症は、
体内の水分不足によって血液量が減り、血管の拡張がしにくくなったり、あるいは室内でも湿度が高く発汗しにくい状況になった結果、体温調節が出来なくなって起こります。
特に高齢者などは、体温調節などの機能が衰えてくるため、熱中症になりやすい傾向があります。
熱中症を防ぐためには「血液量を増やす」ことがポイントだそうです。
「皮膚表面の血管まで十分に血液が循環すれば、体温調節機能が向上する」と考えられています。
そして、朝夕の涼しい時間帯に1日15~30分、1週間に4日以上運動を続けると効果的とされています。
自力で汗をかける体づくりも大切なポイントと言えるでしょう。
糖質とタンパク質を同時に摂る手軽な方法として、「牛乳をコップ一杯(200ml)」が薦められています。
熱中症予防によく利用されているのが、塩分と糖分が含まれている経口補水液やスポーツドリンクですが。
運動や発汗のしすぎで体内のナトリウムが減ると、水分だけを入れても体内のナトリウム濃度が低下して、体液濃度を保とうと水分を尿として排出させようとします。
水分とともに適量の塩分を摂取することで水分を留める働きがあり、また糖質は腸での水分の吸収を早める働きがあります。
発熱や嘔吐、熱中症には経口補水液が有効ですが、健康時には塩分が強く感じられます。
またスポーツドリンクは糖質が多いので、運動量が多くない方には飲み過ぎには注意が必要です。
では、タンパク質はどんな風に役立つのでしょう。
タンパク質の「アルブミン」も血液中に増えると、塩分と同様に、浸透圧の影響で血管内に水分が引き込まれ、血液量が増えるのです。
高血圧などで塩分の摂取が気になる、という人や、育ち盛りの子供たち、骨粗しょう症が気になる女性や高齢者などにもオススメです。
牛乳は苦手という方もみえるでしょう。
そんな方には、タンパク質を含む乳製品のヨーグルトやアイスクリームなどもおすすめです。
またチーズならフルーツなど糖分を含むものと一緒にとるとよいでしょう。
ただし美味しいからと食べ過ぎると、カロリーオーバーの心配がありますのでご注意を。
また、みずみずしい果物も口当たりがよくオススメです。
例えばスイカなどは水分が9割で低カロリー、ミネラルも含まれています。
昔から東洋医学ではスイカは体の熱を抑えるとされていました。
また、昔は甘みを引き出すために食塩をかけて食べたりしていましたが、塩分と糖分を上手に摂るという点でも理にかなっていたのではないかと思います。
また、水にレモンやオレンジ、梅ジュースなどの爽やかな酸味を少し加えると飲みやすくなります。
刻んだ昆布を水につけた昆布水に果物をくわえたフレーバー昆布水なども、ミネラルなどが豊富に含まれ注目されています。
カフェインを含むお茶は利尿作用がある為、水分の排泄も促されるので、暑い夏には麦茶が良いようです。
麦茶も昔から、アミノ酸を多く含むので、夏によく愛飲されています。
ビールは水分補給になりません。
ビールも利尿作用が高いので、飲んだ以上に排泄されてしまいます。
ですので、飲んだ量と同量の水を飲まなければ、水分補給になりません。
暑さと付き合うため、上手に美味しく水分補給をして、健康に夏を乗り切っていきましょう。