正しい寝姿勢のためには体のS字カーブに沿って体圧分散して支えてくれるマットレスを選ぶことが大切です。硬すぎても柔らかすぎても体に負担をかけてしまい、肩や腰を痛める原因となってしまいます。では低反発マットレスと高反発マットレスの違いとは、腰痛に良いのは?
■低反発マットレスと高反発マットレスの違い、腰痛には?
結論から言いますと、腰痛の方には高反発マットレスのほうが向いています。
低反発、高反発共に特徴があり、使用者によって向き不向きがあるのです。
ここでは低反発マットレスと高反発マットレスの違いについて説明していきます。
■低反発マットレスの特徴
低反発のウレタンを使用したもので、体へのフィット感が高いのが特徴です。
体のS字カーブに沿って沈み込むので、肩や腰への負担が大きい横向き寝の方におすすめです。
不要な寝返りを防ぐため、頻繁に寝返りを打ってしまい熟睡できない方にも向いています。
体の沈み込みを考え作られている適度な弾力のあるものを選ぶのが良いでしょう。
低反発というのは押してへこんだ部分がゆっくりと戻ってくる状態のことを指します。
押しても戻ってこないものは無反発状態にあり、体の向きに合わせた形の変化がないため、体が休まらずあまりよく眠れなかったり圧のかかりやすい肩や腰を痛めてしまったりするのです。
また、質の良くない低反発マットレスを選んでしまうと、柔らかすぎて寝返りが打ちづらくなり、かえって腰を痛める原因となってしまいます。
姿勢が悪いことが原因で腰を痛めている方は、低反発マットレスの体へフィットする効果から寝姿勢の悪さをキープしてしまい、余計に腰を痛めてしまう可能性があるためおすすめできません。
■高反発マットレスの特徴
ボンネルコイルやポケットコイル、ウレタン、ラテックス、ファイバーといった素材を使用したものです。
腰の反りや首への負担を軽減するためうつ伏せ寝の方におすすめです。
ほど良い硬さで体をしっかり支えてくれるため、腰や肩に負担がかかりにくく寝返りが打ちやすいように作られています。
コイルが一つひとつ独立していてそれらが沈み込むことで体のS字カーブを理想の状態にキープするため、肩や腰の痛みに悩んでいる方はコイル製のものがおすすめです。
腰痛に悩んでいる方で硬いものが苦手な場合はラテックス製のものが向いていますが、ゴムアレルギーの方は使用できないため、素材をよく確認して使用するようにしましょう。
また、硬すぎるものも肩や腰など体の一部が沈み込まず負担がかかってしまうので痛みの原因になります。
高反発マットレスには2層構造になっているものもあります。
下段のコイルで体からの圧力を支え上段のコイルで体にフィットする形を作るといったものも売っているので、実際に店頭で寝心地を確認してみましょう。
■低反発、高反発の定義
マットレスの硬さは消費者庁により定義が定められています。
・低反発・・・75ニュートン未満
・普通・・・・75ニュートン~110ニュートン未満
・高反発・・・110ニュートン以上
以上のように分類することができます。
低反発または高反発のほかに普通の硬さとされているものがあるのがわかります。
普通のものですと沈み込みやすい肩や腰をほど良くサポートするので、あお向け寝の方におすすめです。
硬すぎるということがないため硬さ選びに迷っている方は普通のものを選ぶのも良いのではないでしょうか。
■まとめ・・・腰痛の方には高反発マットレスがおすすめ
低反発マットレスと高反発マットレスの違いについて説明していきましたが、総合すると腰痛に悩んでいる方には高反発マットレスがおすすめということがわかりました。
しかし、硬すぎるマットレスを選んでしまうと、床に寝ているのと同じように体の一部に負荷が集中し、余計に肩や腰を痛めてしまいます。
口コミに頼っては自分に最適なものを選ぶことができないので、店頭に行って確かめるのが良いでしょう。