兄弟姉妹

兄弟・姉妹と言えども、全く別の人格。性格 物の価値感は違って当たり前。兄弟・姉妹同じように愛したいと思っているのに・・・ふと自分の本心と向き合うと、どちらかが可愛く、どちらかが好きになれない、などと感じられたことはないでしょうか。

学校の成績が良い姉に比べ、勉強が嫌いな妹。

第一子が何でもよくできる優秀な子の場合、それを基準に考え、下の子は何をしてもできが悪いと感じたり、

ママの言ったことを素直に聞きテキパキしている弟に対し、いつものんびりしている兄。

反対にマイペースな第一子に比べ、第二子は兄姉の行動を見ているので要領も良く、年齢が幼い分、可愛く思ったりすることはないでしょうか。

それらは生まれた順、性差、親子の相性などの違いにより、生じてくることは当然あるでしょう。

「お風呂に入りなさい!」と声をかけても、いつまで経っても入らない。

テレビを見てダラダラしている、きちんと片づけられない、忘れ物をよくするなど、なぜかイライラするのは同じ子ばかり。

そうなってくると、同じように食事をしていても一方の子には「いっぱい食べるのよ」と声をかけ、いつもイライラする方の子には、

「何モタモタしてるの? サッサと食べなさい」と言ってしまう。

小さな家族という集団の中で、一旦叱られ役が決まってしまうと、ドンドンその子への気持ちがエスカレートしてしまい、最悪のときは、虐待などに繋がる可能性もでてきます。

 

そしていつも叱られて、「自分は親に愛されていない」と感じながら成長する子供は、

「どうせ私なんかダメな子だ!」「ボクばっかり叱られて!」が口癖になり、その子が更に可愛くなくなってしまいます。

やがて親への反抗心も強まり、親子の溝は深まるばかり。

本人にしてみれば、親に逆らっているつもりはなく、風呂に入ってサッパリしたいのは大人だけで、子供の感覚は違うのは大人は気づくべきでしょう。

忘れ物をよくする子は、常に頭の中が他事でいっぱいなのかも。

このように子供の気持ちが理解できず、同じように我が子を愛せない自分を責めたり、深まる親子の溝に悩まないように、子供たちを少しでも同じように愛せるようになるのは、ちょっとしたコツです。

悩むということは、同じように愛そうと思っているからで、それだけでも素晴らしいことです。

親もひとりの人間です、「兄弟、姉妹同じように好きになれない」という気持ちは、少しくらいあっても当然のことです。

でも、「同じように愛せない」と悩んでいる時点で、「同じように愛そう」と思っている自分がいるのですから、それだけでも愛情はあるのです。




自分の心に率直に向きあい、努力している自分自身をまずは認めましょう。

どんな些細なことでも、その子の良いところを見つけたら、「あ、こんな可愛いところあるんだ」と思った瞬間、即メモしておきましょう。

また幼稚園や学校の先生、お友達のママに、我が子が褒められたりすれば、それも書き加えればいいですね。

「お友達が校庭で転んでケガしたとき、一緒に保健室に付いて行ってあげていました。○○さんは、お友達にいつも優しく接しています」

「今日ね、うちの子が筆箱忘れちゃって、それで○○ちゃんに鉛筆借りたそうなの、いつもありがとうね」

なんて、親の気づかない良いところを褒めてもらったら、忘れないうちにすぐにメモをし、毎日読み返しましょう。

例えば、何をしても遅いと思えば、「きっと慎重なんだわ」

飽きっぽい性格だと、「新しいことに興味関心を持つのが得意なのね」

頑固な子と感じれば、「将来は周りに流されず信念を持って生きるでしょう」

と、子供に対してイライラする場面で、その言動をポジティブな言葉や思考に置き換えてみましょう。

そうすることによって、その子の良さも見えてくると同時に、ママ自身の気落ちを変える助けになります。

少し立場を変えて、子供の目線から家庭の風景を眺めてみましょう。

同じことをしていてもいつも叱られる自分、大好きなママがいつも他の兄弟姉妹を可愛がる風景。

その辛さや悲しい気持ちをうまく言葉に表現できない子供は、一粒の涙であったり、寡黙であったり、もしくは反抗と言う形で表してくるかもしれません。

子供が最も安心して過ごせる家庭の場で、このようにしんどい役を負わされる子供の気持ちを親だからこそ、気づき理解し、寄り添ってあげて欲しいものです。

素直に自分に向き合い、子供たちを同じように愛そうと努力する気持ちがあれば、大丈夫です。

子供たちは、同じように皆、ママのことが大好きなのですから……。